1: しじみ ★ 2019/02/23(土) 11:48:19.54 ID:CAP_USER

誰も脳の配線図を理解していなかったが、コネクトームと呼ばれる脳の構造を代数的位相幾何学で理解できることが判明した。

人間のコネクトーム(白質の構造で基本的には脳の配線図といってよい)は、脳の異なる部分間をつなぐリンクのネットワークだ。リンクは、灰白質を構成する神経細胞体を接続する神経細胞「軸索」の突起の束である脳の白質によって図式化する。

脳に関する従来の見解では、灰白質が主に情報処理や認知に関与し、白質は脳の異なる部分間で情報を送信している、とされてきた。

白質の構造はあまり理解されてないが、いくつかの高度なプロジェクトによる研究で、コネクトームは当初考えられていたよりもずっと複雑だとわかってきた。人間の脳には、1014のシナプス結合で接続された1010ものニューロンがある。リンク同士の接続を図式化するのはもともと難しい上に、ネットワーク構造が画像解像度に依存するので、さらに難しくなっている。

構造を研究することで、白質は学習や脳の活動調整で重要な役割を果たしている証拠も出てきた。しかし、この役割が構造にどう結び付いているかは正確にはわからない。
https://www.technologyreview.jp/wp-content/uploads/sites/2/2016/08/neural-cycles.jpg

したがって、白質の構造をさまざまなスケールで理解することは神経科学の大きな課題である一方、適切な数学的ツールの欠如が、研究の進展を妨げていた。

しかし今日、この状況は代数的位相幾何学のおかげで変わろうとしている。神経学の研究者が徐々にだが初めて、代数的位相幾何学の価値を理解し始めている。従来、代数的位相幾何学は、空間や形状を分類するための「数学的な探求」だったが、ペンシルベニア大学のアン・サイズモア研究員(準計算機生物学者)などによるチームは、代数的位相幾何学がどのようにコネクトームの理解に革命をもたらすかを示した。

学問的探求において、代数的位相幾何学者は、異なるスケールで位相空間での対称性を見つけるという、試練を設定する。

数学において、対称性とは、視点を変更しても不変であることだ。たとえば正方形は90度回転しても形状が変わらない。これが対称性のひとつのタイプだ。

中でも、コネクトームを理解する上では、さまざまなスケールでも対称性を保つ数学的構造「永続的な相同性」の探求が重要だとわかってきた。

神経学者は、特定の認知機能は、脳全体に分散されているさまざまな神経ノードを利用することにずっと気付いていた。コネクトームプロジェクトの中心的な疑問の1つは、これらのノードが白質でどう接続されているかだ。

神経学者が白質繊維を研究する方法は、繊維の長さに沿って、どう水を拡散するかを観察することだ。拡散経路は、「拡散スペクトルイメージング」によって明らかにでき、白質の構造を理解できる。

詳細に調べるため、サイズモア研究員は8人の健康な成人の脳を測定した。これにより、すべての脳に同じ構造を探せた。チームは特に、聴覚系や視覚系、接触、圧力、疼痛に関する体性感覚システムなど、認知システムに関わる脳の83の異なる領域間のリンクを観察した。

こうして配線図を構築したサイズモア研究者のチームは、構造の研究に代数的位相幾何学の手法を適用することで、いくつかの重要な洞察が生まれた。

まず特定のノードのグループは、グループ内の各ノードが他のすべてのノードに接続された「すべての対全接続している」状態でクリークと呼ばれる構造を形成していることが明らかになった。認知システムのすべては、異なる数のノードを含むのクリークで構成されている。

しかし、分析により、もうひとつの重要な位相構造のグループが明らかになった。この位相構造は「サイクル」と呼ばれる閉じたループで、最初のノードが次のノードに接続し、その次のノードがまた次のノードに接続していき、最後のノードは最初のノードに接続してサイクルが閉じている。

サイクルによって、脳の周りに情報を伝える神経回路が形成され、フィードバックループが、おそらく記憶の形成と動作の制御に作用する。サイズモア研究員は、この分析が、異なるサイズのサイクルの広い範囲を明らかにしたという。

クリークは、大脳皮質のような脳の特定の部分内に存在する傾向があるが、サイクルは、異なる機能を持つ大きく異なる領域を連結しながら、さまざまな領域にまたがって存在する。


https://www.technologyreview.jp/s/6971/how-the-mathematics-of-algebraic-topology-is-revolutionizing-brain-science/
続く)



IMG_3777

引用元:http://anago.2ch.sc/test/read.cgi/scienceplus/1550890099/
2: しじみ ★ 2019/02/23(土) 11:48:37.68 ID:CAP_USER

続き)>>1
「これらのサイクルは、長いループで進化上の早い起源を持つ領域と、遅い起源を持つ領域をリンクし、脳機能を制御する上で独自の役割がある」

クリークとサイクル間のもうひとつの重要な違いは密度だ。クリークは全対接続されているすべてのノードを含むため、密集した構造だが、対照的に、ループ状のサイクルは比較的拡散している。確かに、サイクルのひとつの特徴は、サイクルが包含する脳の部分の間にリンクが存在しないことだ。

本質的に、サイクルは、幅広いスケールのコネクトームにある空洞の輪郭を示す。サイズモア研究員のチームは、これらの空洞が重要な役割を果たしていることを示している。

「これらの結果は、代数的位相幾何学の手法が構造的なコネクトームの研究に新たな視点を提供することを初めて実証したもので、人間の脳の構造的様式に重要な機能としてループ状の経路にハイライトを当てている」

コネクトームのよりよい理解に向けて、代数的位相幾何学がいかに重要な貢献をしているかを明らかにするのは、興味をそそる研究だ。優れた科学がすべてそうであるように、この研究は多くの答えを提供すると同時に多くの疑問をも提起する。ひとつは、サイクルが、他のネットワーク構造よりも、より広範な認知計算を可能にできるのではないかということだ。しかし、どんな種類の計算だろうか?

また、人工知能(AI)システムのニューラルネットワークは、脳の構造を模したものだ。新しい脳の構造が分析から判明した今、AI学界は、今回の発見をどう採り入れ、代数的位相幾何学を自分たちの研究に活用するのだろうか?

これは明らかに代数的位相幾何学者にとってエキサイティングな時代だ。

https://www.technologyreview.jp/s/6971/how-the-mathematics-of-algebraic-topology-is-revolutionizing-brain-science/


3: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 11:49:49.76 ID:gm1hBcl1

何を言っているのかよくわからないけど、なんかすごいことが
わかったという事だけはわかった。


5: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 11:51:25.89 ID:4lAV6Rsz

あたらしいおもちゃがみつかったということか


6: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 12:01:08.50 ID:tV4H75Ga

シナプスとニューロンって何万単位であるものかと思っていたが
思ったより少ないんだな


7: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 12:04:48.15 ID:4lAV6Rsz

>>6
脳のシナプスは1000億


9: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 12:26:58.85 ID:yRI6U5rE

>>6
たぶん誤訳かなんかで
1014->>>10^14
1010->>>10^10
のことだと思う


10: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 12:31:46.10 ID:6sdQZ9PO

>>9
なるほど


23: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 15:52:35.37 ID:Xkuguc0p

>>9
そうだよね
さすがにいずれも1000のオーダーじゃあるまいと
素人ながら思ってた

とはいえ、代数的位相幾何学のなんたるかを
知らないので、まったく歯の立たない記事でした


8: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 12:21:55.07 ID:FjBqZx4w

だからさ、その凄い構造を成立させてる遺伝情報の方が、遙か遙かに凄いのだと気付けよ。


11: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 12:52:31.62 ID:/8YO1COx

まさか脳科学者はグラフ理論も理解してなかったのか?


12: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 13:19:36.17 ID:t2oT0ELg

実生活においてどう影響があるのかだけ教えてくれ


14: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 13:26:14.41 ID:E4xxbdhA

>>12
将来的にすごい人工知能が作られ私達の生活がより豊かになる


17: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 14:25:26.24 ID:ty71E+ku

>>12
人の知的領域という意味では、宇宙の構造や素粒子空間の配置と同程度のフロンティア


13: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 13:24:18.40 ID:dEsy4lYO

代数的位相幾何とか分野名だす時点で怪しい
解明できたとしても分野名はどうでもいい
かなり初期段階で、手がかり的関与を見つけたということかもしれん


16: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 13:38:54.16 ID:GfSMQNW1

>>13
ニューロンの接続があまりにも複雑なので代数的位相幾何学の手法で整理しないといかんと言うことだろう


15: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 13:36:53.90 ID:GfSMQNW1

ほう興味深いな
脳の中に小人が居るわけではないということだな
つまり色即是空
これをもう一歩進めて空即是色とする事も可能だろう


18: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 14:51:51.87 ID:o7T56qWH

ループ重力量子論にも応用できるかな


20: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 15:29:11.51 ID:H/AjFKMc

意識も結局は、ネットワークの中で統合される情報量と、
自由エネルギー原理で決まるからな

魂とかオカルトを持ち出す必要も無く、意識は単なる物理現象だったというわけだ


25: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 16:04:40.55 ID:Xj81VUu+

>>20
それだけでは魂や霊を否定はできんよ
意識が生じる原理かもしれていなものがが分かってきただけ


26: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 16:33:33.59 ID:RNHGLHL6

>>25
>意識が生じる原理かもしれていなものがが分かってきただけ

とりあえず落ち着けww


21: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 15:38:30.22 ID:CQX9+Vzv

脳が配線図のアナロジーであって、構造(配線図)を理解できるとなれば、おおきな第一歩であろう
そこから働き(動作)を理解できるまで999歩になる
あとはバビロン(心)まで何マイル?


22: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 15:41:08.20 ID:CQX9+Vzv

新しい科学のためには新しい数学が必要だから快挙なのは間違いない


34: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/23(土) 21:43:04.08 ID:7QXleGjq

論理脳と量子コンピュータとAIの相乗効果でシンギュラリティきちゃう


35: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/24(日) 07:29:24.63 ID:2I7hy5qX

配線はSOCシステム設計で1番重要だから脳の配線が分かれば面白いよね


38: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/24(日) 09:02:49.89 ID:HhBj4ovS

これってただ単に配線を多くすると複雑な思考が出来るようになる、って話だろ


39: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/24(日) 09:10:18.38 ID:VWkaLf09

複雑な配線をどう記述する(モデル化する)のかという話


47: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/24(日) 17:13:08.54 ID:FuKVXh8h

生き物ってフラクタルの逆再生みたいな過程で作られてくヤン
そんな聞いたこともないようななんとか幾何学みたいな複雑なものなんだろうかね


49: ニュースソース検討中@自治議論スレ 2019/02/24(日) 19:22:24.39 ID:1ArPnpib

翻訳してる本人は分かってるんやろな…