1: アルカリ性寝屋川市民 ★ 2023/04/06(木) 09:30:16.85 ID:33CmEnpE9
系外惑星探査衛星「ケプラー」のデータから、71光年離れた赤色矮星を約4日で公転する地球型惑星「K2-415 b」が見つかった。 ケプラーで発見された惑星の中では私たちから最も近い距離にある。
これまでに5000個以上の太陽系外惑星が見つかっている。その大半は、質量や表面温度が太陽と似た恒星の周りを回っているものだ。一方で、天の川銀河に存在する恒星で一番多いのは、質量が太陽の半分程度以下の「赤色矮星」であり、その周りにも惑星が存在するはずである。しかし赤色矮星は暗いため、その周りを回る惑星を見つけたり性質を調べたりするのは難しい。とくに、質量が太陽の0.2倍以下の星の周りでは、トランジットする(惑星が中心星の手前を通過する)系外惑星はほとんど見つかっていなかった。
アストロバイオロジーセンターの平野照幸さんたちの研究チームは、NASAの系外惑星探査衛星「ケプラー」が2017年から2018年にかけて取得したデータを、独自の手法を用いて詳細に解析した。その結果、かに座の方向、地球から71光年の距離に位置する赤色矮星「K2-415」の周りを4.02日周期で公転するトランジット惑星の候補「K2-415 b」を発見している。さらに、2018年から2021年にかけてすばる望遠鏡などによる追観測を実施し、K2-415 bが本物の惑星であることを確認した。
赤色矮星であるK2-415は表面が摂氏3000度以下と低温であり、可視光線では暗い。その代わり近赤外線では明るく輝いているため、すばる望遠鏡による観測では近赤外線分光器IRDが用いられた。その結果、K2-415 bの半径は地球の1.02倍、表面温度は摂氏約100~140度と判明している。
ケプラーの後継機であるNASAの系外惑星探査衛星「TESS」も2021年の終わりに約80日間にわたって観測を実施し、K2-415 bのトランジットを検出している。研究チームはTESSが得たデータも組み合わせて解析し、惑星の半径や公転周期などを精密に決定した。
K2-415のような低温な恒星でトランジットする地球型惑星を持つものは、有名なTRAPPIST-1を含めてこれまで4つしか見つかっていなかった。その5つ目となったK2-415系は、今後重要な観測対象となる。というのも、ケプラーが発見した数千個の惑星やその候補の中で、K2-415 bは最も地球から近いからだ。また、ケプラー以外が見つけた系外惑星を含めても、約71光年という距離はトランジット惑星を持つ恒星としては近く、観測に有利である。
今後の観測でK2-415 bの大気や軌道に関する情報が得られれば、地球と異なる世界である、低温度星を巡る地球型惑星の姿が明らかになると期待される。
「ケプラー」がK2-415 bのトランジットの観測で検出した中心星の減光。実際は約30分毎の測光観測であったため、各トランジット中に平均2点ほどしかデータ点がないが、この図では複数回の観測結果が重ねて表示されている
アストロアーツ 2023年4月4日
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/12987_k2_415b
これまでに5000個以上の太陽系外惑星が見つかっている。その大半は、質量や表面温度が太陽と似た恒星の周りを回っているものだ。一方で、天の川銀河に存在する恒星で一番多いのは、質量が太陽の半分程度以下の「赤色矮星」であり、その周りにも惑星が存在するはずである。しかし赤色矮星は暗いため、その周りを回る惑星を見つけたり性質を調べたりするのは難しい。とくに、質量が太陽の0.2倍以下の星の周りでは、トランジットする(惑星が中心星の手前を通過する)系外惑星はほとんど見つかっていなかった。
アストロバイオロジーセンターの平野照幸さんたちの研究チームは、NASAの系外惑星探査衛星「ケプラー」が2017年から2018年にかけて取得したデータを、独自の手法を用いて詳細に解析した。その結果、かに座の方向、地球から71光年の距離に位置する赤色矮星「K2-415」の周りを4.02日周期で公転するトランジット惑星の候補「K2-415 b」を発見している。さらに、2018年から2021年にかけてすばる望遠鏡などによる追観測を実施し、K2-415 bが本物の惑星であることを確認した。
赤色矮星であるK2-415は表面が摂氏3000度以下と低温であり、可視光線では暗い。その代わり近赤外線では明るく輝いているため、すばる望遠鏡による観測では近赤外線分光器IRDが用いられた。その結果、K2-415 bの半径は地球の1.02倍、表面温度は摂氏約100~140度と判明している。
ケプラーの後継機であるNASAの系外惑星探査衛星「TESS」も2021年の終わりに約80日間にわたって観測を実施し、K2-415 bのトランジットを検出している。研究チームはTESSが得たデータも組み合わせて解析し、惑星の半径や公転周期などを精密に決定した。
K2-415のような低温な恒星でトランジットする地球型惑星を持つものは、有名なTRAPPIST-1を含めてこれまで4つしか見つかっていなかった。その5つ目となったK2-415系は、今後重要な観測対象となる。というのも、ケプラーが発見した数千個の惑星やその候補の中で、K2-415 bは最も地球から近いからだ。また、ケプラー以外が見つけた系外惑星を含めても、約71光年という距離はトランジット惑星を持つ恒星としては近く、観測に有利である。
今後の観測でK2-415 bの大気や軌道に関する情報が得られれば、地球と異なる世界である、低温度星を巡る地球型惑星の姿が明らかになると期待される。
「ケプラー」がK2-415 bのトランジットの観測で検出した中心星の減光。実際は約30分毎の測光観測であったため、各トランジット中に平均2点ほどしかデータ点がないが、この図では複数回の観測結果が重ねて表示されている
アストロアーツ 2023年4月4日
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/12987_k2_415b
引用元:http://ai.2ch.sc/test/read.cgi/newsplus/1680741016/続きを読む