1: 朝一から閉店までφ ★ 2020/01/25(土) 19:38:35.54 ID:CAP_USER

2020年01月23日 15時00分00秒

フランス革命で処刑されたマリー・アントワネットが、処刑の前日に一夜にして白髪になったという逸話のように、「ストレスが髪を白くする」とする話が多数伝えられていますが、そのメカニズムは長らく不明でした。アメリカのハーバード大学とブラジルのサンパウロ大学の合同研究チームが、マウスを使った動物実験によって、そのメカニズムを解明しています。 

Hyperactivation of sympathetic nerves drives depletion of melanocyte stem cells | Nature
https://www.nature.com/articles/s41586-020-1935-3
How the stress of fight or flight turns hair white
https://www.nature.com/articles/d41586-019-03949-8
Scientific evidence found for role of stress in hair whitening | EurekAlert! Science News
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-01/fda-sef012120.php
Stress speeds up hair greying process, science confirms | Science | The Guardian
https://www.theguardian.com/science/2020/jan/22/stress-speeds-up-hair-greying-process-science-confirms

研究チームが行った実験は、マウスにストレスを与えて体毛への影響を測定するというもの。実験に用いられたマウスは、注射によって痛覚を科学的に活性化させる「苦痛」、ケージを傾けられたり光のオンオフを素早く変更されたり寝床をぬらされたりする「心理的ストレス」、そして1日4時間も体を固定される「拘束」の3種類の苦痛をそれぞれ与えられました。以下の画像の下側が実験後のマウス。上側のストレス実験を受けなかったマウスに比べて、体毛が白くなっていることが明らかです。

当初、研究チームは「ストレスが毛の色素を産生する細胞であるメラニン細胞(メラノサイト)に対する免疫攻撃を引き起こす」と推定して実験を行っていました。しかし、免疫細胞を持たないマウスにおいても実験後に体毛が白くなるケースが確認され、この説は否定されました。次に唱えられた説は、「ストレスによって分泌が亢進されるコルチゾールが白髪に関係している」というものでしたが、コルチゾールを持たないマウスの体毛も白くなったことから、この説もまた否定されました。
紆余曲折の末、研究チームがたどり着いた結論は、「ストレスを受ける際に交感神経系が放出するノルアドレナリンがメラニン細胞に影響を与える」ということでした。毛を作り出す毛包の中には、他の細胞を生み出す働きをする幹細胞が存在しています。新しい毛が作られるたびに幹細胞の一部がメラニン細胞に変化して、新たに生み出されたメラニン細胞が髪の色を変化させるわけです。
しかし、交感神経系に対する神経伝達を阻害する働きを持つグアネチジンをマウスに投与すると、通常ならば体毛が白くなる「苦痛」実験の後もマウスの体毛の色がそのままであることが判明。研究チームはこの結果から、ノルアドレナリンが白髪の原因であることを突き止めたとしています。また、ノルアドレナリンを皮膚に注射するという追試験によって、注射部位の周囲の毛が白くなることも確認したとのこと。
研究チームによると、ノルアドレナリンが毛包に流れ込むと膨大な数の幹細胞がメラニン細胞に変換されます。この過程で生み出された過剰なメラニン細胞は、毛包から遊離した直後に崩壊を始めるとのこと。メラニン細胞に転じる幹細胞は減ることはあっても増えることはないため、以上のようにメラニン細胞を「浪費」した後は、毛包では新たにメラニン細胞を作るための幹細胞が枯渇し、それ以降に生えてくる毛は白くなります。
     ===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://gigazine.net/amp/20200123-stress-speeds-up-hair-greying-process/


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