1: しじみ ★ 2018/11/29(木) 17:17:09.15 ID:CAP_USER

100名に及ぶ人々の遺灰をのせた人工衛星が、宇宙に向けて発射されようとしている。葬儀関連に特化した衛星の打ち上げは、これが世界初になる。

今回使用されるのは、キューブサットと呼ばれる数キログラム程度の小型人工衛星で、「Elysium Star 2」と名づけられた。サンフランシスコの企業Elysium Space(イリジウムスペース)が運営するこのプロジェクトは、顧客から2500ドルの費用を徴収している。

同社の創業者のThomas CiveitはNASAに勤務歴を持つ人物だ。打ち上げにはスペースXのファルコン9ロケットが用いられ、その他の約60の衛星とライドシェアするかたちで、12月1日以降の打ち上げが予定されている。

Elysium Star 2は高度約550キロメートルの極軌道(Polar Orbit)に放たれ、地球のまわりを周回する。衛星の位置は専用アプリから把握可能で、いつ頭上を通過するかが分かる。Elysium Star 2は数年の間、軌道上に存在し続ける予定だ。

顧客らは1グラムの遺灰を封入するための専用カプセルに対して、費用を支払った。このカプセルは、約1万ドルの製造コストをかけて製作したトレイに載せて宇宙に運ばれるとCiveitは話す。今回の打ち上げ全体にかかるコストは非公開となっている。

遺灰が宇宙に送られるケースは、これが初めてではない。1998年には、天文学者のユージン・シューメーカーの遺灰が、NASAのルナ・プロスペクタープロジェクトで、月に送られた。1930年に冥王星を発見したクライド・トンボーの遺灰も、2006年に冥王星に向けて打ち上げられた宇宙船、ニューホライズンに積み込まれていた。

しかし、それらの遺灰は他のプロジェクトに相乗りするかたちで宇宙に送られたものだ。宇宙葬に特化した衛星としてはElysium Star 2が、史上初のものになる。

今回、愛する人たちの遺灰を宇宙に送り出す顧客の一人が、ニュージャージー州の51歳のJonathan Pryorだ。彼は妻と愛犬を自動車事故で2017年3月に亡くした。

「打ち上げに関する記事を読み、これは子供や孫たちに妻の存在を伝える素晴らしい方法だと思った。愛する人の存在を宇宙空間に刻み、思い出を残し続けることができる」とPryorは話した。

ただし、顧客らを悩ませたのは打ち上げまでの時間の長さだった。人々の大半は2年近く待たされている。打ち上げは当初2017年の予定だったが、2018年にずれ込んだ。

今回の打ち上げが順調に進めば、来年にはElysium Star 3を打ち上げ、その後は毎年、このプロジェクトを行いたいとCiveitは話す。小型ロケットに特化した企業の「Rocket Lab」らの試みに期待していると彼は述べた。

■月面に遺灰を送る計画も進行中

「この分野の課題は、迅速な打ち上げが実施可能な企業が少ないことだ。Rocket Lab やOrbexといった企業なら、数カ月で打ち上げが可能になる」

Elysium Spaceは将来的に、月面に遺灰を送る野望も描いている。米国のAstrobotic Technologyと提携し、2019年には月面を走行するローバーに遺灰を搭載する計画だ。

こういった取り組みが、宇宙ごみを増やすと懸念する声もある。しかし、Elysium Spaceの衛星はいずれ大気圏に再突入し流れ星となるため、スペースデブリ(宇宙ごみ)化の心配はないという。プロジェクトに参加する家族たちにとって、これは彼らだけに許された、非常にユニークで切なさに満ちた別れの儀式となる。

打ち上げを控えた家族の一人はこう話す。「とても興奮しているし、感傷的な気持ちが高まっている。ロケットが発射されるのを見ると、きっと涙があふれてくるだろう。愛する人が望んでいた、とても特別なことを私たちは現実にしようとしている」

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https://forbesjapan.com/articles/detail/24157



引用元:http://anago.2ch.sc/test/read.cgi/scienceplus/1543479429/続きを読む