サイエンスニュースまとめ☆ななめ読み

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髪を立てるだけじゃない、三菱が摩擦帯電による集塵機を開発

三菱電機は、摩擦帯電による静電気を使った集塵方式の空気清浄デバイスを開発した。
高気密・高断熱のビルや住宅といった建物の換気空調システムに搭載することを想定する。
まずは空気清浄に対するニーズが高い中国での市場投入を目指し、中国でフィールド試験を
開始する予定。2020年度の事業化を目指しており、いずれは日本国内や中国以外での海外での
事業展開を想定する。

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今回、開発した空気清浄デバイスの外形寸法は300mm×300mm×250mm。摩擦帯電方式の集塵部分は、
プラスチック製の捕集板が一定間隔で棚板状に並んだ形状をしており、1日1回、不織布製ブラシが捕集板の
表面をこすることで、帯電させると同時に、それまでに捕集した塵をダストボックスに集めて清掃する。
後段にはHEPAなどのいわゆる通常のフィルターを備えており、摩擦帯電方式で捕集できなかった塵を取り除く。

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不織布製ブラシでプラスチック製の捕集板をこすり、再帯電と清掃を同時に実現する。

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プラスチック製の捕集板と不織布製ブラシの材質見本。詳細は明かさなかった。

PM2.5や花粉、ホコリなど大気中の微粒子の大半はプラスに帯電するという。そのため、摩擦帯電方式部分で
70%以上の微粒子を捕集することができるとする。そのため、通常フィルター部分の目詰まりを低減でき、
全体で10年間のメンテナンスフリーを実現できるとする。不織布製ブラシで集めた塵を収めるダストボックスも
10年分の塵を収納できる。従来のフィルターは2年に1回といった頻度での交換が必要であるため、フィルター代や
人件費などを含むメンテナンス費用を考えると今回の空気清浄デバイスは低コストを実現できるとする。

今回の開発品について、家電のプラスチックリサイクル工場で分別のために培った静電気制御技術を
応用したという。具体的には、ABS（アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン）とPS（ポリスチレン）が混ざった
状態の破砕片を静電気で分別しているという。こうした技術を基に、湿度などに関わらず1日1回の摩擦で
1日中帯電を維持し、塵（微粒子）を効率的に捕集するための静電気力を実現する材料、捕集板の長さや
板間距離などの関係を割り出したという。いずれは形状を工夫するなどして小型化を図り、エアコンや
空気清浄器といった民生機器に組み込むことも想定しているという。

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