1: しじみ ★ 2019/09/29(日) 20:39:10.00 ID:oByNEMrl9

■ティラノサウルスは「噛むことに最適化された生物」だった 最新研究

ティラノサウルス・レックス(以下、Tレックス)の咬合力(噛む力)はとても強く、骨さえ簡単に砕く。その圧力は最大6トンにもなり、車も粉砕できるほどだったと考えられている。

 Tレックスの噛む力が極めて強いことを裏付ける証拠はたくさんあったものの、肝心の力を生み出す仕組みについてはよくわからなかった。というのも、これまでTレックスの頭蓋骨のつなぎ目はゆるくなっていて、強い咬合力を逃してしまうと考えられてきたからだ。

 だが、噛んだ際に頭蓋骨にかかる応力(ここでは、噛むことで生じた力に対する頭蓋骨の抵抗力)と、ひずみを新たにモデル化した結果、「頭蓋骨のつなぎ目がゆるい」とした仮説は見当違いだったことがわかった。学術誌「The Anatomical Record」の2019年10月号に掲載された論文によれば、強大な咬合力が出せるよう、Tレックスの頭蓋骨を形成する骨はしっかりつながっていたはずだという。

「Tレックスほど、最適化された生物はいませんよ」と論文の共著者である米ミズーリ大学医学部の古生物学者ケーシー・ホリデイ氏は話す。「ティラノサウルスには強大な顎の筋肉があり、獲物を仕留めるときにその強い顎の力を獲物に効率的に伝えられるように頭蓋骨も強固だったのです。

■頭蓋骨が動くようでは噛めなかったはず

 これまでの通説では、「Tレックスの頭蓋骨を形成する骨のつなぎ目には、可動域があると考えられていた」(ホリデイ氏)。化石の外観に加えて、オウムやヘビといった恐竜に近い現生動物たちが柔軟な頭蓋骨を持っているというのが、その根拠だった。

「私たち哺乳類の頭蓋骨とは大きく異なるのです。哺乳類には、脳を保持する部分と下顎を保持する部分の2つしかありません」とホリデイ氏は話す。

 ただ、Tレックスの頭蓋骨も柔軟だったとする仮説には数学的に説明できない問題があった。

「Tレックスは、長さ1.8メートル、幅1.2メートルもの巨大な頭蓋骨と、強大な力の顎を持っていました。頭蓋骨を形成する骨に可動域があったら、うまく噛むことはできなかったはずです」と同氏は話す。

「獲物に歯を突き入れるなら、筋肉の力のすべてを有効に使いたいですよね。それなら、頭蓋骨のつなぎ目が動いて、力が分散するような構造にはなりません」

 ホリデイ氏と同氏の研究室の元大学院生で現在米ペンシルベニア州レディングにあるオルブライト大学の助教を務めるイアン・コスト氏は、この考えの正しさを検証するため、Tレックスの頭蓋骨のデジタルモデルをいくつか作製した。口蓋をヤモリのように横に動かせるようにしたものや、ヨウム(オウムの仲間)のように上下に動くものも試した。

 これらの頭蓋骨の動きを生体力学を用いてモデル化した結果、一番効果良く力を伝えられるのが、頭の骨のつなぎ目がほとんど動かないことだと判明した。また、骨には少しだけ動く部分があり、この柔軟性のおかげで、強大な力が頭蓋骨に加わっても耐えられることもわかってきた。

「Tレックスの頭蓋骨を形成する骨の可動性は少なかったのです。これは、獲物に噛みついたときに、口の骨(口蓋)は動かなかったという論文の結論を裏付けています」とコスト氏は話す。つまり、Tレックスは、可動性のある口蓋を持つ祖先や近縁種よりも、もっと有効に顎の力を利用できたことを物語っている。

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続きはソースで

ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/092700558/



引用元: http://ai.2ch.sc/test/read.cgi/newsplus/1569757150/続きを読む